
クレジットやキャッシング、住宅ローンなどでよく耳にする「個人信用情報」とはいったいなんでしょうか?
個人信用情報機関とは、クレジットカード会社や消費者金融、銀行、信販会社、リース会社、携帯電話会社などが加盟している組織で、個人のクレジットカードやキャッシング、ローンなどの借入状況や借入残高、延滞などの情報を記録し加盟している会社で情報を共有しています。また、実際に審査に通らなくてもローンやクレジットカードに申し込んだことも記録されています。
個人信用情報は、銀行や消費者金融、クレジット会社等がお金を貸してもいい人かどうかを審査するために利用していますが、裏を返せば、お金を借りる人の借りすぎを防ぐ為の物です。
また、貸金業者が総量規制(年収の1/3以上の借入はできない)を判断するためにも必要なものです。総量規制は複数の会社からお金を借りている場合、その合計で判断されるからです。
個人信用情報機関は3つある
2014年9月現在、個人信用情報機関は3つ存在します。それぞれ加盟している会社が異なります。
3つの信用情報機関は連系している
銀行や貸金業は、3つのうちどこかの個人信用情報機関に加盟していることがほとんどです。よく、加盟している個人信用情報機関の異なる銀行や貸金業に申し込めば他社の借入や過去の延滞がバレずに借りられるなんて情報がありますが、実際にはうまくいきません。
なぜなら、これらの3つの信用情報機関は、「CRIN」や「FINE」といった仕組みで延滞情報や債務整理などの事故情報を相互交流させているからです。
携帯電話の支払延滞にも注意
携帯電話料金の支払い延滞があった場合、ローン、クレジットの審査にも影響があります。携帯電話料金の内訳には端末の分割払いの返済金も含まれているからです。つまり、携帯電話端末を一括ではなく月々分割で購入した人は、個人信用情報に登録されているのです。
携帯電話の利用料金はあまりローンという意識がなくうっかり支払が遅れてしまうと延滞の情報が記録されてしまい、いざ他のローンやクレジットカードを作るときに審査で落とされるということもあるので注意が必要です。
更に、審査に落とされたとき理由は説明してくれません。携帯電話料金がローンになっているという意識が無いので、一体何が原因でローンが組めないのか検討が付かないという状況になってしまいます。
自分の信用情報を照会してみよう
個人信用情報は、加盟している会社だけでなく、自分で調べることもできます。手続きはそれほど面倒ではないので、気になる方はどんなものか申請してみるといいと思います。手続き方法は、各個人信用情報機関のホームページに書かれています。
また、こんな人も照会した方がいいです。例えば、自分は年収も人並みにあり勤続年数も3年以上ある、延滞もしたこともないのにローンの審査が通らない、といった場合です。
かなり稀なことですが、全く身に覚えのない延滞情報が書かれていることがあるからです。同姓同名で生年月日も同じというようなことで間違って登録されてしまうこともあるそうです。そういう場合は、その情報は自分ではないということを個人信用情報機関に申告をしてください。でないと、今後住宅ローンなど大事なローンも組めなくなってしまうということもありえます。
個人信用情報機関によくある質問
支払いが遅れると、ブラックリストとして個人信用情報機関に登録されるのですか?
個人信用情報に、ブラックリストという名の項目はありません。支払いが遅延したという事実が記録されるだけです。ただ、金融機関各社では独自の管理データベースを持ち、ブラックリストとして記録している会社もあるかもしれません。
返済が遅れたことは有りますがいまは完済しました。個人信用情報から延滞の情報は消えますか?
延滞した場合は、延滞が解消された時点で「延滞解消」という情報を登録しますが、消えることはありません。過去に延滞した事実は5年間は登録されます。それがどのようにローンの審査に影響するかは各銀行や消費者金融の判断によるところです。